【完全初心者向け】積立NISAとは?なぜ人気なのか? iDeCo・一般NISAとの違い

近年よく聞く「積立NISA(ニーサ)」とは

どんなものでしょうか?

「お金を貯めたい!」
「そして貯蓄を増やしたい!」

と考える、「おトク」に敏感な現役世代の方を中心に、

今急速に利用が広がっています。

 

国民の資産形成の為に、

国が用意してくれたおトクな制度です。

 

知らずに活用しないのはもったいない。

 

興味はあるけどよく解らない・・・

そんな方の為に、

・積立NISAとはどんな制度か
・積立NISAのメリットやデメリット

を説明していきます。

 

なお、以前に「貯蓄の鉄則」

というお話をした中で、

「固定費の見直し」の他に、

安定的な資産形成」が重要である

と記載しました。

お金が貯まらない人は「固定費の節約」が不可欠!無理をしない貯蓄の鉄則とは?

 

その方法の1つとして、今回は、

積立NISA」のお話をします。

 

「積立NISAとは?」の前に、日本と外国との貯金の違い

金融の世界情勢イメージ

日本人は貯金が大好きな国民性です。

 

金融庁HPの「平成28事務年度金融レポート」に、

これを裏付ける統計が載っています。

 

日米の家計金融資産を比較すると、

「日本が半分以上を現預金で保有している」

のに対して、

「アメリカではおよそ半分が株・投資信託で保有されている」

みたいです。

 

皆さんのご家庭ではどうでしょうか?

投資をしたことは無いが、

貯蓄はしているという方が多いのではないでしょうか。

 

 

しかし、このレポートには続きがあります。

 

日米それぞれの家計金融資産の伸び

1995年と2016年で比較しているのですが、

 

日本が1.54倍の伸び

に留まるのに対して、

アメリカでは3.32倍と日本の倍以上

の伸びとなっているのです。

 

貯蓄と投資の効果の差は明らかですね。

 

最近では相次ぐ値上げのニュースに、

加えて消費税も10%になり、

我々の家計の支出は増大する一方です。

これは一時的なものではなく、

アベノミクスで物価上昇を目指している

我が国ではこれからも継続するトレンドです。

 

国も安定的な資産形成の必要性を訴えている

将来必要になるであろう

・教育費
・住宅費
・老後資金

などのお金を考えると、

「いくら貯めても不安を感じる」という方は

実際多いようです。

 

物価上昇に負けない家計を作り、

将来に向けた「資産形成」として

お金をしっかり増やすことは必要不可欠です

 

そんな中で前述の「金融レポート」にも

「家計の安定的な資産形成に向け長期・積立・分散投資の普及・定着を促していく必要」が訴えられており、

 

その為の施策として、

・積立NISA
・確定拠出年金

などの積立投資が推奨されています。

 

それでは、積立NISAに関して、

ご説明していきます。

 

積立NISAとは

2018年1月から始まった「積立NISA(ニーサ)」は

日本在住の20歳以上であれば誰でも利用できる制度です。

 

従来から人気の高かったNISA(少額投資非課税制度)を、

より誰もが利用しやすくしたものです。

 

「iDeCo(イデコ)」も同様に非常に人気ですが、

こちらは加入が60歳まで。と

老後資金としての用途に限定されてしまいます。

 

用途を限定せずに、

いつでも加入して資産形成ができる積立NISA

・教育資金
・住宅ローン
・漠然とした将来資金

など様々な用途で多くの方が活用されています。

 

また、

非課税メリットも魅力的なため、注目を集めているのです。
(こちらは後述してあります)

 

その人気振りを見てみると、2018年6月現在で、

積立NISAの口座数は68万8,573件。

 

半年足らずで恐るべきスピードで利用が進んでいます。

 

それだけ魅力が大きいということでしょう。

 

また、

積立NISAの口座保有者は、40代までの年代が全体の約65%を占めています。

 

若い世代が、

様々な資産形成手段として活用している実態が見えてきます。

 

積立NISAのメリットとは

積立NISAの人気の理由は

・複利での高い資産形成効果
・利益の非課税

にあります。

順にご説明していきます。

 

人気の理由①:積立NISAの複利での高い資産形成効果

複利の効果は絶大です。

 

複利とは、

自分で貯めたお金に付く利息も含めた総額に、

さらに利息が付いていく、

という雪ダルマ方式の金利の付き方のことをいいます。

 

現在の銀行金利も、

・メガバンクの定期預金で0.01%
・普通預金では0.001%

と非常に低水準です。

 

この金利では、仮にあなたが

1,000万円を定期預金に10年塩漬けて預けると、

約1,001万円になる計算です。

 

・・・どうでしょうか?

「え・・10年でこれだけ?」

 

って思いますよね。。。

ご自身の老後の資産形成を託すには、

頼りないパフォーマンスです。

 

これがもし仮に、1%の金利が付けば、

10年後には約1,104万円にもなっています。

 

3%の金利では1,343万円にまでなります。

非常に金利の力と重要性が、

よく解るのではないでしょうか。

 

預金では難しいこの金利も、

投資信託などで運用する積立NISAでは、

運用次第で充分可能な数字です。

 

いますぐに使う生活費などのお金は、

現預金で持たなくてはなりません。

 

しかし将来必要になる

・教育費
・住宅費用
・老後費用

などに関しては、

積み立てるだけではなく、

しっかりと育ってもらえた方がいいわけです。

 

お金は貯金箱に入れているだけでは増えないのです。

 

人気の理由②:利益が非課税

通常、

株式投資の利益には20.315%が課税されます。

内訳は、

・所得税15%
・住民税5%
・復興特別所得税0.315%

が課税されるのです。

余談ですが、実は、

預金金利にも同様に20.315%が課税されています。

 

通帳に記載されている預金金利は、

20.315%が引かれた後の金額が載っています。

 

つまり一生懸命積み立てたり、

投資して得た利益からは、

自動的に税金が20.315%引かれる仕組み

になっているわけです。

 

具体的な金額で説明すると、

イメージが湧きやすいと思いますが、

仮に投資信託で10万円の利益が出たとします。

 

20.315%が課税されますから、

20,315円を税金として支払う形になります。

差額の79,685円が手元に残る金額になります。

 

結構少なくなってしまいますよね。

手元には10万円は残らないわけです。

 

しかし、

積立NISAを活用すると利益の10万円は全て受け取れるのです。

 

長期・積立・分散投資だから安定的な資産形成ができる

「¥」マーク

 

一番気になるのは、

投資のリスクについてではないでしょうか。

 

金融庁が

家計の安定的な資産形成に向いている

と推奨するのは、わけがあります。

 

それは、

積立NISAが長期・積立・分散投資の条件を満たすから

です。

 

この条件を満たす投資方法は、

一括投資に比べて、

短期の急な値下がりにも

損失を軽減できる仕組みなのです。

 

一般NISAと比較すると解りやすいので、

具体的に見てみましょう。

 

長期の資産形成

積立NISAは、

投資した年から最長で20年間、

年間40万円までの投資額が非課税となります。

 

一方で一般NISAは、

投資した年から最長で5年間、

年間120万円までの投資額が非課税となります。

 

積立NISAは、一般NISAに比べて、

投資額の非課税枠は少なくなっているものの、

長期に渡って非課税となります。

 

つまり、

より長期の資産形成をができる制度だと言えます。

 

積立投資

また一般NISAは、

一括買付か積立で購入できますが、

積立NISAの購入方法は、

定期かつ継続的方法による積立のみ

と限定されており、

毎月、2か月に1回、ボーナス2回払い

という購入方法になります。

(取扱い金融機関によって異なりますのでご確認ください。)

 

一括購入ではなく、

購入のタイミングが分散する為、

「積立投資」になるのです。

 

分散投資

投資の対象となる対象商品は、

金融庁の厳しい基準をクリアした153本(2019年5月時点)で、

この中から購入する商品を選択します。

 

様々な特徴の商品がありますが、

特定銘柄の一つを購入するわけではなく、

様々な銘柄を組み合わせた、

いろいろな特徴のパッケージ商品の中から

選択するようなイメージです。

 

この結果、いくつかの銘柄に対して、

分散して資産を保有することになるので

リスクが分散されます。

 

他にもあるメリットとデメリット

投資対象は、

金融庁が厳選した投資信託ETFのみですし、

長期・分散、積立投資の条件を満たす、

短期の値下がりダメージ

上手く緩和できる制度なので、

投資経験がないような投資初心者にも非常に向いています。

 

その他にも、

★資産の途中引き出しはいつでも可能

★最低加入金額なし

★口座の開設や維持に手数料が掛からない

★払出時も非課税になる

など、メリットが目白押しです。

 

しかし一方で、デメリットも当然あります。

 

iDeCoと異なり、

掛け金の所得控除はありません。

また金融庁厳選とはいえ、

選べる商品が153本と非常に少なく、

限定的です。

 

そのため「定期預金」などの元本確保型の商品もありません。

 

ちなみに得た利益は、

「申告分離課税」という課税方式となります。

 

そのため年末調整はされないのでご注意ください。

皆さん自身で確定申告しなくてはなりません。

 

積立NISAまとめ

用途を選ばない資産形成効果のメリットは大きく、

低金利時代にあっていると思います。

 

教育資金やマイホーム資金などを貯めたい方には

大きな力になります。

 

ネット系も含めた各金融機関で取り扱いがあるので、

まずは調べてみましょう。

 

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